一般社団法人全国鍼灸マッサージ協会

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再生医療の2つの治療方法Information

再生医療では患部を治療するにあたり、再生させるための治療法が選べるため、損傷の程度や治療効果などを診断して、どの治療法をおこなうのかを決定します。
まず、カウンセリングで患部の状態(損傷の程度と症状)を完全に把握します(第二段階)。
次に、ドクターとも相談しながら患者の回復目標を明確にします(第三段階)。
この2つの段階を経て、治療方針が決定されていきます。

実際の治療では、どの組織の能力を使うかによって治療法が2つに分かれます。
血液由来の治療法は『PRP療法(多血小板血漿)』。
脂肪由来の治療法は『間葉系幹細胞療法』。
それぞれの詳細は以下のとおりです。

PRP療法(多血小板血漿) 料金:162,000円~


海外のプロスポーツ選手などが肘や膝の治療などで行うことも多く、欧米ではメジャーといえる再生医療の治療法です。
少量を採取した自身の血液を遠心分離器にかけ、血小板の多い血漿(PRP)を抽出して、注射により患部に投与します。
血小板には組織の修復を開始させる働きや、幹細胞を作る働きがあるため、その働きを用いた治療法です。

【治療日数】
当日のみ
※前後の鍼灸治療等は除く

【長所・メリット】
・自分の血液を用いるため、拒否反応や感染症のリスクが軽減できます。
・自己修復が難しい組織でも、修復を促すことができます。
・超急性期、急性期、亜急性期、慢性期のどのタイミングでも治療が受けられます。

【短所・デメリット】
・程度の個人差はありますが、投与後数日間は、痛みや炎症(熱感・赤み・腫れ)を伴います。
・適度の刺激を与えないと組織の再生が促進されないことがあります。
(活性化作用が見込まれる1~2か月の期間に、専門の鍼灸治療とトレーニングにより再生を促進できます)

間葉系幹細胞療法 料金:片足600,000円~ 両足900,000円~

傷を負っても治るように、血液が体内で作られるように、私たちの体の中では、怪我やダメージなどで失われた組織を補充する能力を持った細胞が、絶えず組織を保っています。これらの働きをする細胞を『幹細胞』と呼び、その中の『間葉系幹細胞』は、ヒトの皮下脂肪に多く存在しているのです。
そこで、自身の脂肪を少量(耳かき3杯程度)採取し、間葉系幹細胞を培養し、注射により患部に投与する治療法です。つまり、組織の補充能力を持った細胞を患部に注入し、損傷した箇所を補充(修復)してしまおう、という治療法です。

【治療日数】
細胞採取-1日(1回)
培養-約3週間ほど要します。
注入-1日(1回)
※前後の鍼灸治療等は除く

【長所・メリット】
・PRP療法よりも格段に治癒力が高い治療法です。
・幹細胞そのものを投与するので、1回の治療で、より高い治療効果が見込めます。
・再生促進の持続時間が、およそ半年~1年と長期となります。
(活性化作用が見込まれる期間中の適切な刺激が組織再生を促進します)
・自分の細胞を用いるため、拒否反応や感染症のリスクが軽減できます。

【短所・デメリット】
・程度の個人差はありますが、投与後数日間は、痛みや炎症(熱感・赤み・腫れ)を伴います。
・脂肪細胞の採取、培養した細胞の注入のため2回来院する必要があります。
・活性化作用が見込まれる半年間の過ごし方で治療効果が大きく異なります。
・費用が高額になるため、経済的負担が大きくなります。